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雨でも熱かった白馬主稜    2004年05月02日〜04日

 メンバー  L橘 須川 大西 滝口(記)

 実質5月3日のみが山行日なので、5月3日のことだけを記録として残す。
今回は天気図、そして天気予報を見る限り5月4日が雨という事が分かっていたの
で、頑張って主稜を抜けようと登山を始めた。

 8峰までの急登で、橘さんが長いうんこをしているのが最初の印象だ。僕はその時お腹が空いていて、おにぎりを食べていたので、結構くらった!においは漂ってこなかったが、ビジュアル的に痛い。山岳会の先輩は人前で平気で大をする。僕はまだその域までは達していない。早く見習わなければ。

 8峰を越え雪稜になり、気持ちも良くなってくる。今回はトレースがばっちりついているので、ルートファイディングの必要が無い。確かに楽だが、楽しさは半減だ。雪壁を巻き木登りを強いられるところもあり。木登りも実際楽しい。6峰を越えたあたりから主稜の全貌が見えてきた。今から進むべき道が見える稜線を眺め、歩くのは本当に気持ちいい。

 この辺りから日も高くなりあちこちで雪崩が起きている。しかし、もはやここから同ルートを下降するのは雪も腐っているし危ない。どうせなら主稜を抜けて行くほうがいい。白馬沢のエクストリームスキーヤーを横目で見つつ前進する。

 少ししてナイフエッジを越えるところがあった。須川さんは僕の前を一足先に進んでいて、僕がナイフエッジの真ん中辺にいる時に、後ろから橘さんが「ザイルをつけ
ろ」と怒号を発し、戻ってこいと言う。しかしこの時点では戻るほうが危ないし、この場はそのまま進ませてもらう。

 この時の僕の感想は、トレースの雪はしっかり締まっているし、ザイルをつけるほどのところでもないと思っていた。こんな所で、ザイルを出していたら、天気も悪くなってきているし主稜を抜けれなくなるんじゃないかと。慎重すぎるなとリーダーに対して思ってしまった。しかし、その後橘さんが「お前、今まで一緒に行ったやつで死んだ奴おらんのか!」と叱られて、反省した。ああ、橘さんは今まで仲間を、事故で亡くし、慎重になっているんだと。実際怒られはしたが、それは僕の命を気にしてくれて怒ってくれているんだと。

 この後は、橘さんが先頭を歩き、適時必要なところでザイルを張ってくれた。重ね重ねすいません。ガスに囲まれて、行けども行けどもにせの頂上直下にだまされへこんでしまった。最後の60mの雪壁を越え、握手をしたときの感動は神戸山岳会に入って一番印象に残った。ルートも楽しかったし、いろいろな技術を使ったルート。また、天気と時間に追われ登った今回の主稜は本当に印象深かった。それを完登したときの握手がこれほど熱いものだとは!また、今回みたいな山行をしたいと、思い山頂を後にした。

追伸
スタンディングアックスビレイは体重差があっても、正直止まるのだろうか?今回は少し不安だった。また、雪訓で練習したい。
スノーバーがきくのは堅い雪で、デッドマンは柔らかい雪に対してのアンカーなのだろうか?雪の上でのアンカー作りをもっと勉強をしたい。



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