剱岳 源次郎尾根

2010年8月14日~16日 メンバー高橋・宇都・三浦 記)高橋

8月14日

去年の早月尾根に続き、今年は源次郎尾根。幸いにも宇都君・三浦君が休みをあわせてくれ3人で剱岳登頂を目指した。お盆休みということもあり、扇沢に4時すぎに着いた時には、すでに車でいっぱいだった。ラジオで天気を確認するも大雨の予報である。仮眠を終え、天候不良の為、今日の行動を3人でどうするか悩んだが真砂沢ロッジを目指して出発することで一致した。

扇沢8:00 黒部ダム8:30 内蔵助谷出合10:00 内蔵助平13:00 ハシゴ谷乗越15:15 真砂沢ロッジ17:30

黒部ダムを出発、5分と経たないうちに雨が降り出した。橋まで一気に下り道である。その後、黒部川にそって北上、途中雪渓で道が覆われている箇所があり、斜面を登り残置のロープを手掛かりにおりる。内蔵助谷出合で下の廊下への道に行きかけたがすぐに気付き戻って一休み。本でみた丸山東壁を横目に眺めながら内蔵助平に向う。この頃から雨も激しくなってきて、さらに追い打ちをかけるように両足の内モモの筋肉がつりだした。だましだまし歩くもなかなかペースが上がらず、宇都君にロープを託す。内蔵助平からハシゴ谷に続く道が悪く、藪もひどく登山道に水がたまり池のようになった箇所もあり歩きにくかった。ハシゴ谷はペンキ印に導かれ登っていくと乗越付近で最後の急登もうひと頑張り。乗越からは木のハシゴ、ロープ、ガレ場となんでもありをどんどん下って橋をわたり対岸へ。最後に雪渓を少し歩いて真砂沢ロッジ着。時間にして9時間半、想像よりも道は悪く、雨・重荷でしんどい道のりだった。明日、源次郎尾根に取り付くかは天候次第にしようと話し合った。

8月15日

朝、雨はあがって、いけそうな気配はあるのだが頂上付近はガスで覆われ、3人とも靴の中まで水が染みており、岩も乾いてる感じがせず、今回は無理はしないと諦めて下山することにした。

真砂沢ロッジ8:20 平蔵谷出合9:30 剱沢小屋11:00 別山乗越13:00 室堂16:00

同じ道をもう一度戻りたくないと3人とも思っていた。源次郎尾根下見を兼ねて剱沢を登り室堂に下山することで話がまとまった。出発前に山岳救助隊のヘリコプターがロッジ前の雪渓におりた。夜明け前に出発したパーティが朝方、剱沢をおりてくるのがみえたのだが、一人が足を骨折しており搬送されていった。

剱沢はアイゼンで快適な登りだった。長次郎谷出合をすぎ、源次郎尾根取付は教えてもらった通り平蔵谷出合右手から一本道が続いているので分かり易かった。次回こそはと思いつつ後にする。雪渓は途中でとぎれ夏道を登りしばらくすると剱沢小屋着。剱全貌をバックに記念撮影をするもガスで真っ白だった。剱御膳、雷鳥平をこえ最後に夕立・雷に遭遇するも無事に室堂着。

天候に恵まれず頂上をみることもできなかったが、楽しく充実した山行でした。一緒に行ってくれたメンバーに感謝。次回は室堂から目指そうと。


黒部ダム



平蔵谷

源次郎尾根取付

剱沢小屋