立山 山スキー

山行日
-
山域、ルート
立山
活動内容
山スキー
メンバー
三浦(L)、崎間(記)

立山 山スキー 山行記録

11月20日(土)[快晴]

扇沢 8:30→室堂 11:30→雷鳥平 13:30

前夜22:00頃に車で明石を出発。途中でM君と合流し、扇沢に4:00頃着。駐車場は車で一杯だ。なんとか空きスペースを見つけ、車内で3時間ほど仮眠。朝、身支度を整えアルペンルートに乗り込む。スキーやボードを抱えた人々に揉まれながら、約2時間で室堂に到着。一面の雪景色と雲ひとつない空がぼくらを迎えてくれた。

さて、ぼくは山スキーが初めて。スキーを履くのは10年振り。M君に教わりながらシールを着け、ビンディングにスキーブーツを押込む。で、すぐコケた。いま立山に山スキーをするために来ている人の中で、ぼくは最もスキーが下手なのだろうなあ、と思いながら、サクサク進んでいくM君の後を追って雷鳥平を目指す。何度もコケるが仕方がない。それにしても3泊分のテント泊装備を詰込んだザックは重くてバランスが取りづらい(言い訳)。急な下りはスキーを脱いで歩いてしまった。

立山 山スキー
スキー滑走をあきらめて歩くS間(なさけない)。

雷鳥平にはすでに多くのテントがひしめきあっていた。ほとんどのテントの横には、スキーとストックが突き立ててある。ぼくらも寝床を設営。時間があるので、M君にビーコンによる探索方法や弱層テストを教えてもらう。そんなこんなで日が傾いてきたので夕食。本日は牛肉たっぷりのすき焼きにした。味付けはまずまず。しかし肉の量が多すぎて苦しかった。

立山 山スキー
雷鳥平のテント村。

11月21日(日)[快晴]

雷鳥平 6:45→剱御前小舎 9:15→剱沢 11:00→剱御前小舎 12:00→雷鳥平 13:45

5:30起床。11時間以上眠ったおかげで日頃の睡眠不足を解消。朝食のスパゲティを採り、いざ出発。良い天気だ。今日は剱岳を観に行く予定。シールを付けたスキーで雷鳥坂をひたすら登る。雪は表面が溶けて固まり滑りやすい。いよいよ傾斜が急になってくると、スキーを脱いでアイゼンを装着して歩く。

立山 山スキー
雷鳥坂を登る。

出発から2.5時間ほどで剱御前小舎に到着。すると剱岳がでーんと藍色の空に浮かび上がっている。ぼくは3回目の立山だったが、こんなにハッキリと剱岳を望んだのは初めてだ。感動。

別山尾根づたいに剱岳方面に少し移動し、いよいよ剱沢を滑走する。M君が見守るなか、斜面をふらふらと滑った。もちろんコケながら。しかしこの爽快感はどういうことだろう。歩くよりはるかに速いスピードで景色が変わって行く。剱岳が近づいてくる。途中、M君は鋭く颯爽と通り過ぎて行く。あんな風に滑れたらなあと思いながら、M君を待たせて申し訳なさを感じつつ、ぼくなりに楽しみながら滑る。

剱沢小屋付近に来ると傾斜は緩くなり、ボーゲンしかできないぼくでもそれなりに(コケずに)滑れるようになってきた。面白い。

立山 山スキー
剱沢を滑走。

剱沢小屋近くししばし休憩の後、シールを付けて剱御前小舎へ登り返す。1時間ほどで到着。あとはここからテン場に向かって降りるだけだ。雷鳥坂を斜めに下り、新室堂乗越方面へと進んだ。奥大日岳がまぶしくそびえる。こちら側の斜面はガチガチと硬く、スキーの下手なぼくにはいよいよもって滑りにくい。何回転んだことか数え切れない。またしてもM君を待たせてしまう。悪戦苦闘して雷鳥平のベースキャンプにたどり着いたときには足が疲れてへとへとだった。

テント前でコーヒーを飲みくつろぐ。時間に余裕があるので雪洞でも掘りますかと、近くの斜面へスコップを携えて向かう。積雪は2m程。掘り始めると面白く、二人で熱中してしまい、2時間後には四人が楽に過ごせそうな立派な穴蔵ができあがった。

日が暮れてきたのでテントに戻り夕食。ベーコンを大量に入れたココナッツカレー。ビールに良く合う。まったりと山の話をしながら焼酎やウイスキーをちびちび飲む。テントの外には満月が輝いていた。

立山 山スキー
雷鳥平。満月の下。

11月22日(月)[雪]

雷鳥平 6:00→一ノ越 9:00→雄山 10:00→一ノ越 11:00→室堂 12:00→扇沢 14:00

天気予報によると今日明日と天気が崩れるらしい。もう一泊する予定だったが、予定変更して下山することにした。4:30起床、朝食のラーメンを食べ、テントを撤収して出発。昨日までの快晴が嘘のようなガスの中、一ノ越に向かう。一ノ越手前の分岐でザックをデポし、サブザックで雄山を目指す。ちらほらと雪が舞い始めた

一ノ越についた頃には強風が吹き、スキーは役に立ちそうにないので、一ノ越山荘の前にスキーとストックをデポ。ピッケルを持って雄山山頂を目指す。付近には大学山岳部らしきパーティーでにぎわい、彼らもスキーをデポして雄山へ向かっている。強風にあおられた雪がほっぺたに当たって痛い。岩に薄く雪がついており、アイゼンを付けたスキーブーツでは非常に歩きづらい。なんとか山頂にたどり着いたが、展望ゼロ。記念撮影だけして早々に下山する。下山はさらに歩きにくく、緊張を強いられた。

立山 山スキー
雄山山頂。

一ノ越でスキーを履き、ザックをデポした地点を目指して滑走。朝から降り始めた雪が積もりってふかふかの斜面。あたりも真っ白で、滑っていると空を飛んでいるかのような不思議な浮遊感を味わえた。これはこれで楽しい。

立山 山スキー
一ノ越北側の斜面を滑る。

例のごとくM君をたっぷり待たせてしまい、ザックデポ地に到着。もう風は吹かない。人心地ついてシールを付け、ザックを担いで室堂に向かう。適度な傾斜で歩きやすく、良いペースで室堂に到着。ぼくにとって初めてのスキーツアーを終えた。装備を貸してくれ、スキーのことをいろいろ教えてくれたM君に感謝。

NOTES:

  • ぼくのようなスキー初心者は、いきなり山で滑るのではなく、スキー場で山スキーを使う練習をした後に山へ入ったほうが良いと痛感しました。
  • デジタル一眼レフを持っていたけれど、メモリカードを忘れて一枚も写真を撮れませんでした(報告中の写真はすべてM君撮影)。電子機器は出発前に確認しなければ、ただ重いだけです。反省。