八ヶ岳 阿弥陀岳 北陵 アルパインクライミング

山行日
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山域、ルート
八ヶ岳 阿弥陀岳 北陵
活動内容
アルパインクライミング
メンバー
T内 M田 T(記)

八ヶ岳 阿弥陀岳 北陵 アルパインクライミング 山行記録

阿弥陀南陵の計画を立て、それを実行すべく出発したが、生憎二日目の核心部通過で降水確率90%の予報が出ていて、しかもその後には今シーズン最大の寒波が到来するというあり難くない気象予報が出ているため、どうするべかと考えながら現地へ赴く。車中会議で初日の天気が良いうちに登れるルートにしようということになり、初日に阿弥陀北陵、二日目に地蔵か文三郎を上がって概念把握をしようという結論に達する。ベースは行者小屋に張ることにする。

1月20日(土)夜9時過ぎに西宮を出発。美濃戸口に午前3時到着。美濃戸へと林道を上がるが道が凍ってスタッドレスでは四駆でも上がれず、久しぶりにチェーンを巻く。駐車場に着いたら即寝て、明日に備える。(睡眠2時間)

1月21日(日)午前8時出発。南沢を重い装備を担いで登る。途中凍った道で2回転倒し、アイゼンを付ける。また、この道は陽が差さず、異様に寒い。

左手と左足が感覚が無くなってきたので張るカイロを借りて付ける。
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11時30分頃、行者小屋に到着。太陽が当たり、八ヶ岳西壁も見渡せて非常に気分がよい。テントを設営し、ここでアルコールを入れたら今日の行動打ち切りは確実なので中には入らずに北陵へと出発する。阿弥陀へと向かい、途中から北陵末端へ向かうトレースがあったのであり難く使わせて頂く。

1時間ほどで次第に傾斜がきつくなり、第一岩峰の基部に到着する。前回来たのは20年くらい前なので記憶も薄いが、簡単な岩場を越え、あとは細い雪稜を少し歩けば頂上だったかなと必死で脳みそから記憶のカスをかき集める。
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さて、正面に立ちはだかる岩壁は12mほどだがやや立っている。前回はこんな垂壁を登っていたのかと過去の自分の姿に疑問と感動を覚えながら取り付いてみると全然身体が上がらない。こんなはずでは、ともがきながら2個目のハーケンに辿り着くが、その上はクラックがあるがピンが上の方だ。ナッツやカムは置いてきたので無理に突破は危険だなあ。しかもメンバーの力と残された時間を考えるとこんなところで時間を使うのは宜しくないと判断してあっさりと降りることにする。
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クライムダウンして左から巻いてみると、有りました、3級-のルートが。

しかし左の雪稜を巻くトレースの誘惑とメンバーの足並みに対する不安が脳裏をよぎり、ここは一番安全なトレースを辿ることにする。ナイフリッジを横目で見ながら雪稜を上がると次第に傾斜が失われ、頂上に到着。14時。

記念撮影の後、下山を開始。下山は一般縦走路なので楽勝かと思いきや、結構傾斜がきつく、ところどころバックステップで降りる。そのうちメンバーの一人が降りられなくなってきたのでロープを出し確保する。初心者二人を連れてのバリエーションはやや荷が重い。そこでM田君には先に行ってもらい、T内さんのガイド役に専念する。タイトロープと言われる、ロープを2,3m位に保ちながら常に張りテンションがかかったら即座に止める方法で下す。やや長い鎖場では20m位を出して半マストで確保する。状況に応じて繰り出すロープを調整するのが邪魔臭いが、これも練習のうちだ。ようやっと急斜面を降り終え、中岳沢は雪の量も多くなく天気も安定しているので最短距離で降りることにする。約1時間でBC着。16時。

T内さんに水を汲みに行ってもらうが、その時珍事件が発生した。夕食は特製クッパを頂く。これが又美味しく、食当T内さんの腕は確かだ。その夜は本日の反省やら〇泣かせの話題やらを酒とともに話し合い、韓国の方のテントの喧しさに耐えながら眠りにつく。

韓国テントは12時を越えても騒いでいた。有り得ないマナーの悪さだ。

今回のテントはアライのエアライズ3にICIの冬用外張りと豪華なのでなかなか暖かかった。

1月22日(月)朝5時に目覚めると、T内さんが足の小指の調子が悪化したらしくテントで待機するという。今日は天候悪化も予想されるし、登っても午前中少しだけなので、早めに下山しようということになって少し寝てから撤収下山することにする。

8時30分下山開始。11時美濃戸駐車場着。もみの湯によって汗を流す。

途中諏訪湖SAで昼飯を食べ道路案内を聞いてみるともうすぐ大雪接近ということで道路を閉鎖するらしいとのことで慌てて出発する。しかし大寒波につかまり中央道では雪の中、10年目のスタッドレスで何回も横滑りしながら難儀して神戸まで戻る。

関ケ原から栗東あたりでもまた雪につかまり難儀する。皆さん、お疲れ様でした!