八ヶ岳 阿弥陀岳北陵 赤岳主稜 アルパインクライミング

山行日
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山域、ルート
八ヶ岳 阿弥陀岳北陵 赤岳主稜
活動内容
アルパインクライミング
メンバー
A田、T(記)

初冬の八ヶ岳

二日の休みで上がれる3000m級は何処かいなと考えるがやはり此処しかなかった。

私の力に合うところということで、また赤岳主稜しかない。残念だ。メンバーを募ったところ、A田さんが参加表明して頂き、不動岩でアイゼン練習してから本チャンを目指すことにする。

11月23日(金)夜伊丹発。今や自分には死語となった花金だ。なぜか妙にうれしい。

高速を乗り継いで、美濃戸口には翌3時に着。即寝る。

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(樹氷が素晴らしい)

11月24日(土)本日はA田さんのたっての希望で阿弥陀北陵でツエルトを張るというミッションをこなしに、行者小屋迄南沢を歩く。台風の影響か道が荒れていて沢を渡る橋なども整備中だ。12時前にはテントを張り終え、中に入るともう出られないのでそのまま北陵へ出発する。11月も終わりだというのに殆ど雪もなく、かえってルーファイに苦労する。また尾根末端辺りは藪が出ていて歩きにくい。エアリアマップには載っていない登山道などを経て、やっと北陵の第一岩壁に到着する。この時点でほとんどツエルトの事は頭になし(やや時間が押していた)。早速A田さんリードで左側すぐの岩場に取り付く。
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難しくはないが、体が慣れていないためか妙に緊張した。2P目私がリード。それほど難しくはない。3P目A田さんリード。ナイフリッジ手前で短く切る。ここはナイフリッジの先までは伸ばせた。その先まで私がリード。雪がほとんど無く、気温もやや高いので浮石と落石が多い。寒さ以外は冬よりも厳しい。明日の赤岳主稜はどんなだろうかなと考えながら、阿弥陀岳の山頂を後にして中岳沢のコルからテント場まで戻る。着16時。
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辺りはもう暗くなり始めたのでテントに入って今夜の鍋の支度を始める。時間切れでプリンまで手が回らなかった。18時就寝。

11月25日(日)さあ今日はメインの主稜だということで気合を入れて3時に起きる。

4時30分出発。昨日歩いた北陵への道に幻惑されたかいきなり暗闇で道を間違え、戻ったりして30分ほどロスする。こういったミスも無雪期ならではか(言い訳臭い。。)

やっと文三郎道に合流し上がること小一時間で遭難碑手前のトラバース地点に到着。

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ちょうど先行パーティが準備をしていた。夜明けは6時位でかなり遅い。トラバースに行った先行Pを見送り、我々も出発。雪が付いた沢筋は雪崩以外はそう不安がないが、無雪となるとボロボロの道で最後の方はかなり緊張させられる。この時点で先行Pと団子状態となり、先に行くか後ろで間隔を開けるかして落石を避けたい。先行は3名P、こちらは釣瓶なので早い筈、と考え1P目のチムニーで強引に抜かしにかかるが、強引過ぎてやや難しいルートへ行ってしまいA田さんが難儀してしまう。右へ屈曲する1P目を超えるとやややさしいがA田さんが自信を無くしたので続いてリード。3p目位からやっと先行Pを抜いて釣瓶登攀となる。途中コンテでも行けるリッジもあったがさほど時間も変わらず、安全性は大幅に違うということで釣瓶を継続する。やがて上部の岩壁に到着し、私にリードが当たる。3級。核心は4M程。あとは適当にロープを延ばし次第に緩やかとなっていくリッジを登っていくと縦走路が見えてきた。この安堵感は30年前と変わらず。赤岳頂上着10時。風の来ない側で大休止し、文三郎を下りていく。
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一般道と言えどもかなりな傾斜で、慎重に下りる。テント着11時30分。途中で忘れたガチャ類を30分かけて探しに行くというおまけ付き(泣)

テントを撤収し、また南沢をえんやらと下りて駐車場着15時。もみの湯へ寄り、途中恵那山トンネルでの渋滞1時間に耐え、やっとのことで伊丹着22時30分。

毎度のことながら山での時間と車に乗っている時間がほとんど同じ感覚。何とかならない物か。。 同行のA田さん、お疲れ様でした。ぬいぐるみ2匹を担ぎ上げる根性は素晴らしいものがあると感じました!! 今度はツエルトで鍋でもやりましょう!!