小豆島 拇岳 ダイレクトルート マルチピッチクライミング
- 山行日
- 山域、ルート
- 小豆島 拇岳 ダイレクトルート
- 活動内容
- マルチピッチクライミング
- メンバー
- 吉岡、岩瀬た(記録)
小豆島 拇岳 ダイレクトルート マルチピッチクライミングの山行記録
こんにちは、岩瀬琢海(以下、岩瀬た)です。
3月の始めに予定していた小豆島でのクライミングが天候不良で飛んでしまい落胆していましたが、「お、この日行けますね。」ということで、予定を立て直して吉岡さんと行ってきました。
結果を先に書くと、フリーで抜けるつもりだったけど核心部は全く歯が立たずA0して抜ける悔しい結果でした。しかし、またひとつ良い目標ができたと思うのと、A0でも頂上に立つことができた時には景色も良いし素直に嬉しかったです。
以下、山行記録です。
行程概要
晴れ時々曇り
気温 +10℃
時折強風
8:15 坂手港 到着
8:30 拇岳登山口近辺の駐車地 到着・準備
9:15 拇岳ダイレクトルート取付き 到着
9:30 登攀開始
13:15 拇岳頂上 到着・懸垂下降開始
15:00 駐車地到着・山行終了
行程詳細
アプローチ
神戸港発の夜行船で坂手港に到着。
拇岳登山口の近くの駐車地に到着。
テープや踏み跡を辿って素直に岩壁を目指す。
岩壁沿いに左方向に行くと、「山は人生の師である」のプレートに到着。ダイレクトルートの取り付きです。
平日だからか先行パーティもおらず、終始僕らの貸切でした。
1ピッチ目 20m 5.7
トップ岩瀬た、フォロー吉岡
チムニー。錆びてひん曲がったハーケンに中間支点を取りつつ、さっそく先日のワイドクラックで使った「ズリズリ登り」ができた。
抜け口右側に綺麗なペツルボルトがあったけれど、左にビレイステーションが見えたので、左上。程なくして到着。ピッチを切る。
2ピッチ目 20m 5.8
トップ吉岡、フォロー岩瀬た
見上げると、目印の立木の横にキラキラ輝く次のビレイポイントが見える。
そこに向けて直上すれば良かったのだけれど、トップの吉岡はリングボルトやハーケンを追いかけて別ルートの迷路に入ってしまい、あえなくロワーダウン。残置カラビナがあったそうなので、間違える人も多いのかもしれません。
気を取り直してラインどりを確認して、2ピッチ目終了。最後の乗越が少し悪い。
3ピッチ目 30m 5.9
トップ岩瀬た、フォロー吉岡
時折強風が吹き付け、壁にひっついてやり過ごしたりしながらフレークを快適に登って行く。
レイバックを思い切り楽しめるピッチ。
テラスに出ると、綺麗なビレイステーションがあります。
4ピッチ目 40m 5.11b
トップ吉岡、フォロー岩瀬た
核心ピッチ。気合いが入る。
吉岡、引っぺがされそうな強風が吹く中、順調に登って行く。核心部分手前のレストポイントで落ち着いて壁を観察して、取り掛かる。
難しそうだ。微妙な体制でムーブを探って粘りを見せていたが、「あかん。難しい。A0してとにかく抜けるわ。」と諦め、ヌンチャクを持ちつつテラスに乗越す。
フォローで登ってみてもやっぱり難しい。
いくつかレッジを超えて、柱状節理状になったパートに入ったとたん、どうしたら良いのかわからなくなる。
錆びたハーケンやリングボルトに混じって、綺麗なペツルボルトが打ってあるので安心感はあるけれど、細かい立ち込みやステミングするのに勇気が要る。
ムーブが解決できないまま、僕も諦めて連打されたリングボルトやハーケンにヌンチャクをかけて登りました。
悔しい!!
乗越した先のテラスには綺麗なビレイポイントがあります。
5ピッチ目 20m 5.8
トップ岩瀬た、フォロー吉岡
頂上に続く階段のようなピッチ。
どこでも登れるような感じで、快適に登攀。
無事に頂上に到着して、整備されたビレイポイントでフォローを待ち、お疲れ様?と言って、持参したパックンチョを食べながらしばし景色を楽しみました。
登ってくるパーティもいなかったので、元来た道を懸垂下降。
50mシングルロープで登ってきたので細かくピッチを切っての下降でしたが、下から4ピッチ目にあたる部分はロープの長さが足りなかったのでダブルロープにするかシングルなら60mにした方が良いかと思います。
また、チムニーやフレークのピッチなど、全体を通してちょこちょこ剥がれる岩がありました。
今回はその場に置いたりしましたが、剥がれて置き場所に困るような石はチョークバッグに入れたら後続も少しは安全なのかなと思い至ったので、次回からはそうしようと思います。
そもそも、もろい岩を触らなければ済む話なのでもっと岩の状態を見たラインどりをするようにしないとなとも思いました。
以上、山行記録でした。
昨年の10月ごろから「行きたいね」と言って調べていたルートにようやく行くことができて、感動もひとしおでした。
この冬中、5.11bが登れるように駒形岩や烏帽子岩で練習を重ねて、どうにかこのグレードに挑戦できる心構えを得て、荷物をできるだけ軽くしてアプローチシューズは取り付きに置いていって登りました。しかし核心ピッチは想像していたようには越えることができなかったので、練習を重ねて来年にでもまた挑戦しようと思います。