剱岳 南壁A2ルート アルパインクライミング

山行日
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山域、ルート
剱岳 南壁A2ルート
活動内容
アルパインクライミング
メンバー
A田(L)、OKD(SL & 記)、T口、ずうやん(マスコット)

剱岳 南壁A2ルート アルパインクライミングの山行記録

梅雨明けの晴天の中、剱岳南壁A2ルートを登攀してきました。

装備

Dロープ(8.2mm×60m)、アルパインヌンチャク(120×3、60×3)、クイックドロー×3、カム(マスターカム#2~#5、キャメロット#1~#2)、スリング240(各1)、180(各1)、120(各1)、60(各1)、環付きカラビナ(各2)、環無しカラビナ(各2)、捨て縄7m、クライミング用具一式(シューズ、ルベルソ等)、アイゼン

行程

1日目

7:00 起床
9:50 立山ケーブル & バス ~11:00
11:15 室堂出発
11:50 雷鳥沢(休憩) ~12:10
13:50 剱御前小屋(休憩) ~14:00
14:40 剱沢キャンプ場

2日目

3:00 起床
4:20 剱沢キャンプ場出発
5:10 一服剱
6:40 平蔵のコル
7:00 A2取付テラス着
7:20 1ピッチ目 ~7:50
8:10 2ピッチ目 ~8:40
8:45 3ピッチ目 ~9:10
9:45 剱岳山頂
10:20 下山開始
12:50 剱沢(撤収) ~14:10
16:00 雷鳥沢

3日目

8:00 雷鳥沢発
8:40 みくりが池温泉(休憩) ~9:10
9:20 室堂

行程詳細

1日目

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前日の夜から北陸道を走り、立山の駐車場に到着。
しばし仮眠をとり7時に起床する。8時20分発のケーブルに乗ろうと、チケット売場に行くと長蛇の列…梅雨明け初っぱなの土曜日だとそら混むわな…。結局9時50分発のチケットを購入することとなった。

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11時00分に室堂に到着。昨年と違って天気は快晴。
早速、記念撮影していざ出発!

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雷鳥沢のテントもまぁまぁの数。
しばしの休憩を取り再び出発。この調子だと剱沢キャンプ場もいい場所がすでに埋まっているかも。急げ急げ。

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剱沢に到着。眼前には圧倒的剱!
幸いにもテント場は昨年と同じ場所が空いていた。予定では明日の本番に向けてウォーミングアップに別山右岩陵ルートを登るつもりだったが、ケーブルの待ち時間が響いてパスすることに(泣)。早速食事の準備。初日の食担はT口さん。お腹いっぱいになり、暮れる夕日を眺めながら気が付けば各々眠りについていた。

2日目

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3時00分起床。混雑を避けてなるべく早くA2ルートに取付きたく予定より1時間早く起床したが、究極に汁の少ない団子状の棒ラーメンと格闘しているうちに4時を回ってしまった。準備を済ませて出発。ここで僕とT口さんは平蔵のコルから取付までのトラバースに雪は無いだろうという謎の楽観的予測でアイゼンを装備から外すことに。これが後に僕をかなりナーバスにさせることになる。

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一服剱に到着すると、ちょうど朝日が登ったところだった。今日も快晴。

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平蔵のコルに下りる。あれ…取付きテラスまで雪渓繋がってる??雪無いと思ってたのに…。ここでT口さん「良かったー、イボイノシシ持ってきといて」と一言。え?!「全部置いて行こ」って言うてたやん!自分だけ助かる作戦?!いや…人のせいにしたらあかんな。やばいなぁ…使い倒して底のすり減ったアプローチシューズで渡れるんかな…あかんかったらロープ出して斜め懸垂かトラバースかな…支点取れるとこあるかな…滑ったら振られるなぁ…最悪一人だけ一般路で山頂行こかな…とネガティブな考えをグルグル巡らせてかなりナーバスな気持ちになった。

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しかし、近づいてみると岩稜との境界は雪も無く、取付きテラスまで繋がっている。よし!読み通り(笑)
タテバイから分岐して1段降りるところで懸垂支点も発見し、ホッと一安心して取付きまで行くことができた。
取付きに着くと先行のソロクライマーが2名いたのでテラスで暫しの休憩。それにしてもいい天気。最高のクライミング日和だ。

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1P目のリードはT口さん。凹角をスルスルと登っていく。ロープも順調に出て約40mでビレイ解除。

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2ndのA田さんも順調に。僕は今回のクライミングはフォローとカメラマンに徹することに。
見れば傾斜もそれほどきつくなく、スタンスも豊富にありそうなのでそのままアプローチシューズで登ることにした。プロテクションはボロいハーケンが多数。飛ばし飛ばしにヌンチャクをセットしないと弾切れするかも。

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1P目の終了点はハイマツ帯を超えてすぐ。再び先行クライマーに追いついたのでおやつタイム。

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2P目。このピッチがこのルートの実質の核心か。
リードはA田さんに任せてみることに。A田さんからは不安げなセリフも出たが、今まで練習もしてきている。僕とT口さんとが「絶対リードでいけるよ」と背中を押した。そして意を決してスタートしたと思ったらアッサリと登ってしまった。ナイスクライミング!このピッチは約30m。出だし直後が少し立っているがホールドもスタンスも豊富。フォローのT口さんを上から撮影。眼下に雪渓を登ってきたパーティーが見える。

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3P目はT口さんリード。
全く危なげなく通過。難易度は高くないが高度感はバッチリ。グングン登れて気持ちいい!約40m。

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3P目を終了したところでロープを外し、あとは傾斜の緩いガレとちょっとした岩稜部分をこなせばいよいよ剱岳山頂へ!

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9時45分登頂!
2時間ちょっとのあっという間だったけど、非常に気持ちの良いクライミングができた。何より最後は山頂に詰めあげられるのがいい。ずうやんもホッと一息で塩分補給。T口さんはこれが記念すべき剱岳初登頂となった。おめでとうございます!

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山頂で各々写真を撮ったり、行動食を食べたりした後は、先ほど自分たちが登ってきたルートを眺めたり、高山植物を観賞したり、名残惜しく剱岳を振り返ったり。足早にテントを撤収し2泊目の幕営地である雷鳥沢キャンプ場まで下り、温泉に入ったあとA田さんが作ってくれた鍋を食べて、ビールやワインでお互いの健闘を称えあった。

3日目

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3日目は曇り空。この日は室堂ターミナルまでなので、各々のペースで歩く。昨年同様にみくりが池温泉に立ち寄り、T口さんはぜんざい、A田さんはホット紅茶とレアチーズケーキ、僕はコーヒーフロートとレアチーズケーキで山上のカフェタイムを楽しんだ。

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バスとケーブルを乗り継ぎ、下山後は「番やの寿司」で地元鮮魚のお寿司に舌鼓。その後、A田さん推薦の庄川湯谷温泉へ。この温泉、昔は宿泊施設だったようだが、今は受付も誰もいなくて置かれている箱に500円を放り込んで、勝手に入って勝手に帰るシステム。温泉は源泉掛け流しで、湯量が豊富すぎて洗い場も無いというなかなかユニークな温泉でした。あとは一路神戸へ。
これにてこの旅は終了。

考察

  • 昨年もそうだが日数の割に荷物が多すぎる(重すぎる)気がする。もっと軽量化を図れば行動時間 & アプローチの時間短縮、それに伴い1回の山行で登れる本数も多くなるように思う。軽さは正義。
  • A2ルートはグレードIII+となっているが、ほぼグレードどおり。心配された浮石もそれほど多くなく、快適に登ることができた。アプローチシューズでも登れる。
  • A田リーダーが持っていく予定だったリコーダーの笛を忘れた。山頂でカノンの旋律を響かせる予定だったのにとたいそう悔やんでいた。持ち物リストは詳細な記載が大切。

今回の山行は、初っ端のケーブルが混んで初日に予定していた別山右岩稜ルートを登れなかったこと以外、ほぼ予定通りに遂行することができた。昨年に引続き今回もメンバーの技術 & 体力を考慮し、計画を組んだA田リーダーはさすがです。女性でも男性でも性別関係なく、確実に経験を積めばリーダーとして剱岳のバリエーションルートも登れるといういいお手本になる山行だったと思います。メンバーの皆さん、充実した山行をありがとうございました。また来年も行きましょう!