黒部川 赤木沢 沢登り 夏合宿
- 山行日
- - 前夜発
- 山域、ルート
- 黒部川 赤木沢
- 活動内容
- 沢登り 夏合宿
- メンバー
- T口(L)、O西、S川、N野、H、Y岡、M本、I橋、OKD(SL & 記)
黒部川 赤木沢 沢登り 夏合宿の山行記録
奥黒部の赤木沢で合宿してきました。聞けば合宿は長らく実施されていないらしく、幾年ぶりの開催でしかも9人の大所帯!結果、楽しすぎたので長めの記録になりますよ。
装備(実際使用したもの)
沢登装備一式、キャメロット#1、カラビナ付スリング60cm & 120cm数本
行程
14日
07:40 折立登山口
09:05 三角点
11:45 太郎平小屋
12:10 薬師峠キャンプ場
※テント場確保班※
07:00 折立登山口
09:50 太郎平小屋
10:15 薬師峠キャンプ場
15日
05 :00 薬師峠キャンプ場
07:00 薬師沢小屋
09:05 赤木沢出合
11:15 赤木沢大滝
12:35 中俣乗越
15:30 太郎平小屋
15:55 薬師峠キャンプ場
16日
5:00 薬師峠キャンプ場
8:10 折立登山口
行程詳細
14日
前夜22時に神戸を出発し亀谷ゲートに着いたのが午前3時過ぎ。この時既に8台待ち。ゲートが開くまで暫しの仮眠。
折立の駐車場に着くと車でいっぱい。テント場の混雑は必至だったので、健脚のH君とI橋君の2名を先行させることにする。任せたよ両名!
残りのメンバーで揃って登山口を出発。晴天の下、ダラダラと続く退屈な登り。振り返るとまだすぐそこに有峰湖が見えて、いくら歩いても全然高度が稼げない。
僕的にはこういうのが一番苦手で、ただひたすらに暑かった。
一方、先行組はこの猛暑の中を3時間ちょっとでテント場に到着したらしい。相当辛かったに違いない。当人ら曰く、ここ数年の山行で1番の地獄だったとのこと。本当にお疲れさま。
暑さに喘いで喘いでようやく太郎平小屋に到着。
先行していた2人が迎えに来てくれた。テント場の確保もバッチリとのこと。ありがとう!さすがやな。
小屋から小高い丘を越えるとキャンプ場。テントが見えると途端に足取りも軽くなる。
キャンプ場にはすでに沢山のテントが張られている。先行してもらってよかった。
今日の行動はここまで。
ここで食担のH君とN野君が「サプライズがあります!」と。なんだろうとワクワクしていると、巨大なスイカ丸ごと1個を取り出した。聞けばH君は先行班のハイペースにも関わらずザックの奥に忍ばせて登ってきたらしい。どんなモチベーション?!
疲れて汗だくになった体にスイカの優しい甘さが染みた。
あとは各々、石積みしたり、石を使ってピンチ力競争したり…のんびりと時間を過ごす。
僕はシートを敷いて昼寝。起きたら皆にドン引きされるくらい日焼けしていた。
今日の食担はH君とN野君。H君はスイカの荷揚げで燃え尽きた様子。
メニューはいきなり締めのホタテ & コーンラーメンが出てきた。なかなか斬新やな…。しかし味はよかった。今度家でマネして作ってみようっと。ごちそうさまでした。
15日
天気は薄曇り。朝食をとり準備を済ませて5時に出発。約2時間で黒部の深部に建つ薬師沢小屋に到着した。テラスがあり、なんだか可愛らしい雰囲気の小屋。ここで装備を整えていよいよ入渓となる。
まずは黒部川の遡行。
へつったり、渡渉したり、泳いだり、時にはショルダーしたりとワイワイと遡行していく。さすがは黒部、水はキンキンに冷えている。水量は少し多めか。
約2時間で赤木沢の出合いに到着。
この辺りから時々、雲の切れ間から太陽が覗く。なんと美しい。綺麗な沢だとは聞いていたがここまでのものとは。神々しさすら感じる。ここは天国か。皆一様にうっとりと溜息。
その後出てくる滝はほぼ直登可能。ロープを使うこともなかった。
明るく開けた沢に皆大はしゃぎで飛び込んだり、スライダーしたり、ボルダーしたり。ワチャワチャと騒がしく遡行。
開けた河原で大休止。なぜかまた取り憑かれたように石を積みまくる。
石を積むというのは人間の本能なのか…。
しばらく進むと赤木沢大滝に着いた。
なかなかの迫力。ここは直登は無理。右側のリッジから容易に巻き上がる。
その後もナメ滝や斜滝を軽快に直登。
入渓から今まで終始楽しい。ずっと楽しい!
そうこうしているうちに流れが細くなり、稜線もすぐそこに見えてきた。
そろそろ楽しい遡行も終了か。水が切れるとともに辺りは高山植物が咲く草原となった。最高のフィナーレだ!
稜線に出ると風が吹いていた。
濡れたウェアだと少し寒い。下界はうだるような暑さだと思うと贅沢な悩みやな。ここからベースキャンプまではまぁまぁ長い道のり。
中俣乗越から約3時間、沢の記憶も薄れそうになった頃にようやく太郎平小屋に到着。今回リーダーを務めてくれたT口さんと無事の遡行を祝して乾杯!
テント場に戻ると我が山岳会会長夫妻が出迎えてくれ、合宿メンバーの集合写真を撮ってくれた。
会長夫妻は雷鳥沢から縦走し、明日は僕らと同じく折立に下山予定。今夜は一緒に宴会だ。
今夜の食担はM本君とI橋君。メニューはキムチ鍋。
残っていた食材なんかも全部放り込んで、満腹になるまで食べた。とっても美味しかった。ありがとう。
食事の後は宴会。S川さんがたくさん用意してくれていたおつまみを食べながら、ワイン、ウィスキー、焼酎etc…。山談義から始まり、その後はくだらない話を延々としながら夜は更けてゆき、最後の夜を名残惜しく過ごした。
16日
朝5時、折立登山口に向けて出発。
再びあの延々と続く退屈な道のりを歩くと思うと多少気持ちが萎えたが、下山後の温泉と寿司を楽しみに黙々と下りる。
途中、ソロ登山の寡黙なお兄さんに会長夫妻を含めた全員集合の写真を撮って頂いた。いい記念になりました!高度を下げるにつれ下界の暑さが戻ってきた頃に折立登山口に到着、今回の山行が幕を閉じた。帰路の吉峰温泉で汗を流し、すし食いねぇでお腹を満たして一路神戸まで安全運転で帰ってきました。
あとがき
今回、数年ぶり & 大所帯の合宿ということで当初はどうなることかと手探りのスタートでしたが、T口リーダーをはじめ皆さんのおかげでとても楽しく、有意義な山行となりました。天候も2日目は晴天の下とはいきませんでしたが、それでも時折覗く太陽の光に照らされてキラキラと輝く北アルプスの沢はとても美しく、感動すら覚えるものでした。本当に来てよかったと心から思える合宿になりました。皆さんありがとうございました。