石ヤ塔 アルパインクライミング

山行日
山域、ルート
石ヤ塔
活動内容
アルパインクライミング
メンバー
岩瀬た、OKD

石ヤ塔 アルパインクライミングの山行記録

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こんにちは、岩瀬た、です。
OKDさんと石ヤ塔のヒラニアガルバに挑戦してきました。
結果的には、全くもっての実力不足で、墜落こそしなかったものの、緊張しながらカムにテンションかけてA0を交えてどうにか1ピッチだけ登って、あとは登れそうなところから登るという感じで「ザ 敗退」でした。

しかし、敗退したなりにクライミングをやめずに頑張ってトップアウトしたし、下降の懸垂の具合やアプローチ含めて行って帰ってくるまでに必要な時間もわかったので、良い経験になったと思います。(というか、良い経験にしていきたい!)

以下、山行報告です。


装備(主な物)

8.2mmx50mダブルロープ
カム#0.3~#4 x2セット
クイックドローx6
ヌンチャク60cmx4,120cmx4
スリング240x2
テーピング

行程概要

6:00 駐車地
6:10 入山
7:00 “扉を開けて”取付、登攀開始
8:30 “ヒラニアガルバ" 取付、休憩
9:00 “ヒラニアガルバ” 登攀開始
10:00 “ヒラニアガルバ” 1P目終了点
ここで心が折れかけて、もう降りるか迷う
10:20 “陀羅尼”3P目 登攀開始
11:00 “陀羅尼”3P目 終了点、休憩
11:15 “陀羅尼”4,5P目 登攀開始
11:30 第1岩峰頂上、休憩
12:20 下降開始
13:30 “扉を開けて”取付
13:50 池郷川にて休憩、沐浴
15:00 駐車地

行程詳細

6時に駐車地に到着。準備をして出発。
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林業用のモノレール軌道に沿って池郷川まで降りる。
吊り橋を渡って、大きな岩小屋をくるっと巻き、なんとなく残った踏み跡に沿ってガレたルンゼを通ったりしつつ第1岩峰の方向に目星をつけて歩く。
駐車地から1時間かからないくらいで、思いの外スムースに第1岩峰東面の基部に到着。

”扉を開けて”の1ピッチ目と”第1岩峰ノーマルルート”の2、3ピッチ目を使ってヒラニアガルバの取付までアプローチ。
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今回とったルート取り

1P目“扉を開けて1P目” III 45m OKD

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コーナークラック沿いに、立木などでプロテクションを取りながら登って、ルンゼを上がって見えなくなったところでピッチを切る。
半分木登りみたいなピッチだった。

2P目 “ノーマルルート2P目“ IV 40m 岩瀬た

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出だしの凹角がクライミングって感じで、それを抜ければまたしばし歩き。
良いとこまでロープを伸ばして、適当な立木でビレイ。

3P目 “ノーマルルート3P目” コンテ

トラバースする感じで、なんとなく広くなってるっぽいところめがけて歩く。
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ヒラニアガルバ取付は小広くなっていて、そこでテーピングを巻いたりして、気合い十分さあ行くぞ!と登り始める。
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P目 “ヒラニアガルバ1P目” 5.10a 25m 岩瀬た

緩傾斜を10mほど登って、凹角に走るクラックからクライミング開始。
核心はハング超えのところかなぁと思いながら登るも、その少し手前くらいから「あれ、なんか結構難しいぞ、、、」と詰まり始める。
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ハンドジャムが効くような、フィストにした方が良いような、でも足はどうしたらええんや!と迷いつつクラックの中にカチもあったのでそれを使いながら騙し騙し登るも、ハング手前で完全に行き詰まってしまって、徐々に力尽きてしまってあえなくテンション。
手が痛い、、、!!どうしたら登れるのかよくわからんぞ!ずりずり登りで行ける感じでも無いしフットジャムがキマる感じもしないし。。。わからん!
と思いつつ、2、3回トライして、困りかねてカムを掴んだりしつつ、どうにかハングの上にカムを決めてまたテンション。
その後は傾斜も緩んで足もわかりやすい。
しょっぱい気分で終了点の立木まで。

OKDさんもカムの回収やムーブに四苦八苦しつつ上がってくる。1つ#4のカムがスタックしかけていたようで、回収大変だったみたい。申し訳無い。
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終了点でお互いの登れなさ具合に笑いながら、次のピッチはちょっとやめとこう、、、となり、この後どうするかしばし会議。
「これは、もっとクラックの練習してから来ないとあかんな、、、懸垂下降します?」と心が折れかけていたけれど、まだまだ時間もあるし、ヒラニアガルバの隣に走るクラック(陀羅尼のライン)やトポを眺めて、どうにか頂上まで行けそうだったので、クライムダウンできるところまで行って様子みてみようということにして、登攀再開。

5P目 “陀羅尼3P目” 5.6 20m 岩瀬た

広めのクラックだったので、プロテクションが取りにくかったけど細い立木に気持ちばかりのランニングをとって、7mほど登ってしばし考える。
ちょっとクラック広くて嫌な感じだけど、まぁフェイス面に足も結構ありそうだしプロテクションもどうにかなりそう。行けるやろ。と覚悟を決めて登ると、あっさり登りきれた。最後は少しランナウトしてしまったけど落ち着いてホールドやムーブを探れて、判断も含めて実力に見合った良いクライミングだった。
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6P目 “陀羅尼4/5P目” 5.9/5.8 20m OKD

フェイスを乗っこしてクラックに入る。
ラインどりとしては、”stoned”の核心を巻いたルート取りになる感じ。
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頂上までトップアウトして、カム3つで終了点を作る。
「登り切れてよかったー」と思いながら僕もフォローで上がる。

第1岩峰の頂上で、ふーと思いながらしばし休憩。
気持ち良い風が吹いて、山に囲まれて眼下に流れる池郷川と屹立する岩塔群の景色をのんびり眺める。とても良い景色だ。
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登って良かったなと思う。

頂上の懸垂支点から25m2回の懸垂下降でヒラニアガルバの取付。
そこから立木を支点にして25m2回、50m1回の懸垂で、基部に降りました。

下山途中の池郷川で水浴びをして、さっぱりしてモノレール軌道を登り返し。
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汗かく寸前で駐車地に到着。

下山完了。


以上、山行報告でした。

余談ですが、「ヒラニアガルバ」とは、「黄金の胎子」という意味だそうで、インドのバラモン教の聖典のうちのひとつのリグ・ヴェーダの中に出てくるそうです。
神様の中の神様(神々の上に位する唯一神)みたいな存在らしいです。
なんかちょっとよくわからない存在ですが、とりあえずすごい名前がつけられたルートだったんだな。。。

ここ最近、クラックのマルチに行っていて、結構良い感じに登れていたので今回もいけるだろうと思っていましたが、甘かったです!コテンパンでした。
でも、なんやかんやと楽しかったので、名張や御在所などで練習して、またリベンジしに来ようと思います!三倉や豪渓も行きたいな。
春にフェイスクライミングのマルチピッチの目標ができたので、それまではクラッククライミングは少し置いておくことになりそうですが、それが終わればジャミング練習たくさんして来年の秋頃か、1周先の春にはまた来てヒラニアガルバやってやるぞという感じです!

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OKDさん今回もありがとうございました!