剱岳 早月尾根-室堂 縦走

山行日
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山域、ルート
剱岳 早月尾根-室堂
活動内容
縦走
メンバー
野間、岩瀬た

剱岳 早月尾根-室堂 縦走の山行記録

こんにちは。野間です。

7月16.17日に岩瀬たさんと剱岳に行ってきました。ブログのアップが遅くなりましたが、その記録編です。

今回元々は早月尾根~剱岳~池ノ平小屋~室堂の2泊3日の予定でしたが、2日目の天候が悪かったため早月小屋で一泊し、剱岳山頂から別山尾根ルートで室堂に下山しました。

コースタイム

7/16 (晴れのち雷雨)
5:40 富山電鉄 上市駅 タクシー乗車
6:40 馬場島 中山登山口 入山
11:30 早月小屋 到着 テント泊

7/17 (曇り,時々,雨,時々,晴)
2:00起床
3:40 テント撤収、出発
6:50 剱岳山頂 到着
9:50 剣山荘
11:10 剱御前小屋
13:00 みくりヶ池温泉 休憩
14:40 室堂ターミナル バス乗車 下山完了

1日目

電鉄富山駅からの始発電車で下市口駅に向かい、予約していたタクシーに乗車。3日間ほぼ雨予報ではあったが、馬場島に到着しても一切人影がないことに驚いた。準備をして6:40ごろに出発する。登山口横には有名な「試練と憧れ」の碑があった。

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740m(登山口)から2224m(早月小屋)への約1500mアップと、北アルプス三大急登を前にビビっていたが、岩瀬たさんは初めからハイペースで飛ばしていた。私は息を切らして着いていくのがやっとで、それもそろそろ限界がきた頃に、飛ばし過ぎたからゆっくり行こうと言ってもらえて安堵する。その後は1時間に300mのペースで高度を上げた。

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早月尾根は一部で急な木の根の階段や梯子が出てくるので、下りだと怖いだろうが、その分登りはぐんぐんと高度が上がるので気持ち的には楽に登ることができた。

登っているうちに他の登山者も見かけ始めたのだが、トレランで日帰りピストンの方が多く、今の山の主流はトレランなのかもしれないなぁと改めて思った。

11:30頃、約5時間掛けて早月小屋に到着。

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テント場には雪渓が残っていたが、その横の乾いた場所にテントを張ることができた。

小屋で受付をした後は、岩瀬さんにコーラを奢っていただき、優雅な休憩時間を過ごしていたのだが、快晴だった空は一気にガス模様に変わってきてしまった。汗に濡れたシャツを乾かそうと思っていたのに、、なんて思っていると、15:00ごろからは雨が降り始め、夕食時には雷の轟音が鳴り響く大雨になった。私は以前から、夏のアルプスでは午後の雷を恐れて出発時間を深夜にしたりしてきたのだが、大抵ガスが出るだけで、実際に遭遇したのは今回がほぼ初めてだった。特に近くに落ちると、下界よりも無防備な感じがしてかなり怖く、逃げ場のない剱岳の稜線でこんな雷雨に遭遇したら、と想像するだけでゾッとした。

一方岩瀬さんは雷は落ちても死ぬ確率低いらしいよ~と、あまり怖がっておらず、さすがだなと思った。

次の日も大気は不安定で、天気予報には朝から雷マークが付いていたので、プランとしては早月尾根を引き返すor天気が良ければ北方稜線or別山尾根から室堂へ降りるの3つの選択肢が出たが、結論は出ず、朝の天気を見てから判断しようということになった。

2日目

2:00起床。起きた時は雨が降っていたが、出発する頃には止んでいた。馬場島へ引き返すのか、剱岳方面へ進むのかの判断は、岩瀬さんはどちらでもいいよと言ってくださったが、早月尾根を濡れた状態で下る方が怖かったので、山頂に行くことにした。

出発後、予報に反して雨が降る気配は一向に無く、空は曇りつつも明るかった。

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2600mを超えたあたりから岩場になっていったが、難しいところはなく、途中雪渓で鎖が埋もれている部分はあったが、固定ロープにプルージックをかけて登ることができた。
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6:50山頂に到着。視界が悪く、その後の天気予報も悪いということで、今回は室堂に降りることにした。登山者の方に祠の前で写真を撮っていただき下山。

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下りは岩が濡れていたこともあり、ヒヤッとする場面がいくつかあった。特にカニの横ばいは、高度感もあり、鎖にパスをかけて通過したから良かったものの、一歩滑ったら即座に谷底に消えるような場面だったので非常に怖かった。ハーネスを付けていない登山者の方を何人か見かけたが、どういうことだったのかと疑問が湧くばかりだった。

一服劔に着く頃には晴れ間も見え始め、日差しが暑く感じた。汗を流しながら剣山荘に着くと、手洗い用の沢水がとめどなく流れ、そこで登山者の方が気持ち良さそうに顔を洗っていた。やっぱり水が豊富な小屋は豊かな感じがして、とてもいいなと思った。

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剱御前小屋までは雪渓歩きが続いたが、ステップが丁寧に切られていたのでアイゼンなしで歩くことができた。かなりの距離だったので、整備して下さったであろう周辺の小屋の方の苦労はものすごいものだと思う。

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その後は雷鳥沢キャンプ場を経由して、13:00ごろにみくりが池温泉に到着した。みくりが池温泉はいつか行ってみたいと思っていたが、山の上にあるとは思えないほど快適で、源泉掛け流しのお湯も気持ちよく、カフェのブルーベリーソフトもとても美味しくて大満足だった。カフェではサイフォンコーヒーや氷出しコーヒーもやられていて、お洒落なキッチンが気になりずっと見いってしまった。

思わずゆっくりしてしまい、バスの時間がギリギリになり焦ったが、その後は電車を乗り継ぎ無事帰宅の途に着いた。

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今回は個人的反省が多い登山となった。特に反省すべきは装備の軽量化で、岩場に行く意識がゼロの、縦走気分で来てしまっていた。私の持っている装備は、大学時代から使っているもので、とにかく安い代わりに重くてデカいものばかりである。岩瀬さんからは、まずは45Lのザックを買って、そこにしまえるような装備を揃えた方がいいとアドバイスをもらったので、今後こういった岩場に行く機会には揃えていきたいと思う。

また、水や行動食に関しても学生時代の固定概念に囚われており、水は夏には1日2L以上は持っていき、行動食は食べ切れないのにカロリー計算した分は持ってくるようにしていた。これは熱中症や低体温症を考えた際には安全サイド傾くが、岩場ではその逆になる。長期山行を行う場合には体のコンディションを維持する上で重要かもしれないが、今回のような1泊2日では、多少削ったとしても体への影響は少ないと予想されるので、次回試してみることにする。

今回は雨予報ではあったものの、行ってみないとわからない、と決行を決めた結果、行動中は雨に降られず快適な山歩きができて良かったと思う。初めての剱岳を早月尾根から行けたことが嬉しかったし、色々と反省を持ち帰ることができて良かった。北方稜線はまたリベンジしたいと思う

おまけ(短い花の季節を楽しめました。)

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