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大台 本沢川黒石谷         1996.7.13    晴れ 三瓶 修

 大和上市-(タクシー)-黒石谷出合(8:40)-植林小屋跡(12:00)-最初の林道(12:30)--林道をさまよう-正しい林道(13:50)-車道(14:05)

 登山体系によると所要時間10時間ということだったので、タクシーを奮発し黒石谷出合まで入る。10、210円なり。天気のほうは台風が梅雨前線を完全に押し上げてくれた様子で梅雨明けを思わせる沢のぼり日和である。

出合いからさらに林道を20分ほど進み、沢に下りる。水量はそれほど多くない。幾つか出てくる滝はいずれも登れないので右岸を捲くが大きく上がり過ぎるとすぐに右岸沿いについた杣道に上がってしまう。

 男女滝を越えるとすぐに30mはあろうかという明神滝が左から大きく落ちている。ここは文献上は左のルンゼを登ると書かれているが、左岸の洞窟状の岩小屋をくぐり、滝の右側のルンゼを登る。3-40m程度だったが、Seilを出すべきだった。落ちたらまずいところはまめに出して行かないと単独のときはまずい。

 さらに扇滝、霞滝とこえると、いったん沢は平凡になる。スゲ平谷出合には石垣を組んだ立派な天場がある。段差をどんどん越えて進むと鬼滝が現れる。2段30mくらいか。ここは左岸を捲くことになっているが下段は右からそのまま登り、上段との間を左にわたり、右岸側壁の右上バンドを登って落口に出た。特に捲く必要はない。さらに幾つかの段差を越えて進み、最後に沢が右に屈曲するところにかかる斜めの滝を左岸から捲いてほぼ終了である。

 しばらく行くと植林小屋跡に出る。空き瓶やらいろいろ落ちていて汚い。小屋は完全につぶれている。小屋のある尾根上に作業道がついている。これをたどると30分ほどで最初の林道に出た。現在使われてない様子で崩壊が著しい。右に進めば40分ほどで車道に出るはずなのだが進めど進めどそういう気配がない。だんだん道はキワダヅコを捲いて逆方向に下り始めた。明らかにおかしいので元の位置まで戻り逆方向に進むがこれはすぐに道がなくなってしまった。仕方がないので適当な位置から植林の中を強引に直登したところ、ほどなくもう一本の林道に出たこれを辿るとすぐに車道に出ることができた。大峰や大台は地図にない林道や新しい林道が錯綜し苦労させられることが多い。後は久しぶりのヒッチで大和上市まで戻った。



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