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南葛城山 サカモギ谷       1997.2.22  雪   三瓶 修

 紀見峠(8:00)-根古峰-五つ辻-サカモギ谷出合-鏡の宿-南葛城山-紀見峠(14:00)

 昨日は春一番が吹いたが、本日は一変して寒気が入り近畿一帯が厳しい寒さとなった。これは最近僕の遊園地と化している沢がいい頃合いなのではないかと思い、保塁に行く予定を急遽変更してサカモギ谷に向かう。電車で30分なので保塁に比べればすぐそこである。

 いつもの用に紀見峠に降り立つと既に雪が降っていた。岩湧山に向かう道をたどり五つ辻から相互タクシーの山に入る。林道終点では山やが5人ほど焚き火を囲んで仕事をしていた。こういう仕事は時間がゆっくり流れるのだろうと思いながらわきを足早に通過する。雪がだんだん激しくなって来た。
大滝を過ぎ取水口のあるサカモギ谷出合につく。もう通いなれた道になった。最初のちょっとした函の手前でeisenにはきかえる。この最初の函がeisenで来るといつも苦労させられる。飛び石づたいに段差の落ち口までへつるのだが、どうも苦手である。落ち口に引っ掛かった流木をつかんで強引に体を上げる。そこから右岸の段差を越えるのだが、今日は薄いベルグラが張っていて以外に苦労させられる。これは先が思いやられると思いながら再び単調な河原となった沢をたどる。
 
 連瀑帯に入る。最初の滝は側壁もぼろぼろでハーケンを打ってもなかなかしんどそうなのでここはあっさり巻かせてもらう。これを越えると沢の上部に続く滝が見渡せる。氷というには中途半端だが、中には大きなツララとなって下がっている所も見て取れる。六甲の岩場は遠くなってなかなか行きづらくなってしまったが、こちらにもなかなか遊ばせてくれる所がある。おおむねフリーで越えて行ける。以前来たときには水量が多くて中に入る気のしなかった所も凍っているのでそのまま登れる。3カ所程フリーでは登れず、残置のハーケンでセルフビレーのかけかえで抜けた。この程度の高さの滝ではseilを出しても下まで落ちてしまうので、かえって神経を使う。ハーケンの効きもいいとは言えないので、これからも登るつもりなら打ち直しておいた方がよさそうだ。

 最後の滝を越えると沢はガレになる。が、今回は雪に覆われている。左岸側がもろい壁となって立ち上がってくる。高さはないが石を落とせばここも練習につかえるかもしれない。最後は凍った斜面にeisenをきしませて夏道に抜けた。
今年の冬は暖かい日が続いていたにもかかわらず、これだけ凍るのだから、寒い冬が来ればきれいな氷が張るかもしれない。寒い冬には訪れて見てもおもしろいだろう。



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