Home > 山行報告 > 会報26号 > 前穂〜北尾根 |
前穂〜北尾根 1996年(平成8年)9月28日〜30日 青谷 晋行 単独 28日夜発 29日 上高地0640〜徳沢 0800〜パノラマ道経由最低コル 1030/1100〜 北尾根5・ 6コル1300〜3・4コル 1500〜前穂 1600(テント泊) 30日 0800〜岳沢〜上高地1030着 帰神 今回は北尾根を完登することをメインに、滝谷ドーム北壁を加え、計画し、実施してみた。初日は移動高でまだ夏を思わせるかのように太陽がじりじりと照りつける。でも秋の兆しを見せるかの如く、紅葉は美しく、カメラを持った人たちでパノラマ道は賑う。その中一人、黙々と大汗をかきながら一気に、最低コルまで駆け上がる。紅葉の美しい穂高連峰が行きなり眼中に飛び込んできた。やっぱり穂高はいいなと、パノラマにみとれているうちに汗もひき、思い出したように北尾根を目指す。 ここから先はさすがに人もいなく、8峰、7峰と難なく越していく。5・6のコルにて完全武装して気合いを入れ、5峰の登りにかかる。晴れていれば何の問題もないところなのに、なぜ迷ったのか、多分支尾根に入ってしまったとしか考えられない。4峰の登りはいくつもルートがとれそうだ。私は涸沢側を巻くようにしてピークにたった。浮き岩に注意したいところだ。いよいよ3峰の登りにかかる。2Pで、核心を終えピークに立つ。核心といっても特別問題はなかった。むしろ、ひとつ手前の4峰の登りのほうがルートファインディング的には難しいであろう。3峰、2峰と知らないうちに越え、ガラガラの頂上へ躍り出た。ちょうど1600なので天気図をとると明日は悪いようでもあり、白出までと思うも中止し、ツェルトをはる。案の定、夜中から雪が舞い始め、翌朝は一変して冬が到来したようだ。その上ホワイトアウトで何もみえない。とり合えず、朝飯を食べしかたなく前穂をあとに、雪でかき消された登山道を岳沢へと下っていく。岳沢ヒュッテが近づくころには雨に代わり、 全身ずぶぬれで上高地へ下山。次回こそはと思いながら帰途につく。 Home > 山行報告 > 会報26号 > 前穂〜北尾根 |