谷川岳万太郎沢本谷 沢登り

2003年07月19日~20日

野上(芳)、内藤(保)、迫田、神田、吉田、竹内    (記)竹内

18日(金)

22時30分神戸発 北陸道を上越インターで降り土樽をめざす、翌朝6時着。

19日(土)

曇りのち雨

今日は沢中でビバークし本峰をめざす予定だが、あいにく夜から大雨の予報。睡眠不足やスノーブリッジの状態、天候等を考慮して入沢は中止。全員で茂倉新道を登り谷川岳から土合駅を経て、上越線で土樽へ戻る計画となった。

7:40 茂倉新道末端の駐車場出発。出だしからどんどん高度を稼ぎ、9:30 矢場ノ頭着。振り返ると登ってきた尾根が末端まで見渡せ、湯沢の街や関越トンネル出口が見える。

沢に目を遣ると枝沢には雪渓が残り上部はスラブとなっている。快適な茂倉小屋を過ぎると、なだらかな笹原となり12:00 茂倉岳へ到着。

一ノ倉岳の避難小屋から国境稜線を南下して肩の小屋をめざす。新潟と群馬の県境をなすこの稜線は、西側は万太郎沢上部のなだらかな斜面、東側は一の倉沢の岩壁で深く切れ込んだ、非対称山稜となっている。


残念ながら見事な雲海に包まれたおかげで、一ノ倉側の岩壁を見ることはできなかった。学生時代には一ノ倉沢にはよく通ったはずなのに、今回登った茂倉新道や万太郎沢の名前さえ知らなかった。

狭い範囲の烏帽子の交錯したルートを登下降しただけで、「谷川岳」という山全体を見てなかったと改めて実感した。

やがてオキノ耳に近づくとドーム上部とA沢がうっすらと見えた。トマノ耳は登山者でにぎやかな山頂だった。

13:20 肩ノ小屋、霧雨の中、天神尾根を下り14:10 天神平ロープウエイ駅着。土合口からJR土合駅へ向うが、道沿いのホテルや温泉のにぎわいに驚く。20数年もたっているので変化は当然か。

踏切を渡り土合駅が見えてきたが、この駅だけは変わっていなかった。むしろ昔のように登山者がいない分だけ寂れて見えた。17:55まで電車がないので、待合いでゆっくりとくつろぐ。登山者で溢れていた頃が夢のようだ。

電車到着15分ほど前になったので地下ホームへ降りていく。競争しながらこの階段を登ったなぁと感傷モードに浸ってるうちに、霧の中から銀河鉄道のように下り電車がきた。18:05 土樽駅着。

20日(日)

晴のち雨

7:50 釣り班と遡行班に分かれて、万太郎沢本谷に入沢。快晴のもと美しいナメ沢や小滝を越してゆく。8・9月の遡行記録には寒かったとの記述が多いが、水は冷たくなく快適。夏の長雨で雪渓が融けたのかもしれない。

9:15 無粋な関越自動車道の換気口を過ぎ、9:30 オドキョウのトロに到着。


沢登りセットのような20mのトロ場である。泳いで取り付けばさぞ楽しそう。帰りは滑床のウォータースライダーで楽しむ。釣り班と合流し、イワナをムニエルでいただき終了。

この沢は、関越インターからアプローチが近いうえ、美渓で谷川岳へ突き上げているなど人気が高いのもうなずける。神戸からは遠いが、いつの日かもう一度、山頂まで遡行したい。