北海道三段山 十勝岳スキー登山(吹上温泉 白銀荘をベースにして)
- 山行日
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- 山域、ルート
- 北海道三段山 十勝岳スキー登山
(吹上温泉 白銀荘をベースにして) - 活動内容
- 山スキー
- メンバー
- 金田 晏(記) 乾 昌弘
北海道三段山 十勝岳スキー登山(吹上温泉 白銀荘をベースにして)
昨年3月数野夫妻の計画で初めて白銀荘をベースに三段山や富良野岳を滑りその雪質の良さに魅了され今年もリピーターとして計画した。10月29日白銀荘を4名で和室一室予約する。和室は二部屋しかなくあとはスキーヤーズベッドになる。
年が明けて2月中旬、食料担当の数野君から参加できないとの連絡が入り、急遽乾君と食料計画の打ち合わせを始めた矢先に、昨年白銀荘でお近づきになった富良野在住のM氏から「食糧は共同でやりましょう。こちらで全部やりますから何も持ってこなくてイイですよ。白銀荘へ上がる前に上富良野の駅前で待ち合わせて食料を仕入れましょう。」と電話があり承諾する。
また同じく白銀荘でお近かづきになったM氏の友人で旭川在住のI氏からも旭川空港まで迎えに行く、とのお電話を頂き恐縮する。さらにI氏は「いや~私も長年膝を駆使したので痛めましてね。今シーズンはスキーをやめて膝のために温泉療養もかねて白銀荘へ行きますから、酒は大丈夫ですから大いに飲みましょう。旭川の地酒を持って行きますから...」と、緊張して受け答えする私の気持ちをほぐすかのように言われるので礼を述べて快くご厚意に甘えることにする。I氏は学生時代にはアルペンの選手で,昨年三段山を共に滑ったがその滑りは 流石!である。M氏は十勝山系の山々に精通されていてスキーも酒の強さも抜群の山ヤである。前置きが少々長くなりましたが以下、行動記録と致します。
2月19日(木) 晴(旭川 上富良野) 午後は十勝連峰に雲掛かる
午前3:30自宅を出てJR宇都宮駅前より羽田空港直行バスに乗り6:10空港着、空港カウンターにて3便(15:40発)のチケットを1便(08:10発)に変更し、旭川のI氏に連絡して搭乗する。
天気が良く機はアルペン的山容をした芦別岳の西をゆっくり降下するのでナイフの刃の様な雪稜や切り立った雪壁が良く見えた。
10時旭川空港にて前日から旭川入りしていた乾君とI氏と落ち合い氏の車で上富良野駅へ向かう。10時35分駅前にてM氏と合流,近くのスーパーにて今夜の食材を仕入れ白銀荘に11時30分に到着。午後はM氏の友人と4人で三段山を滑る。夕食は夕方着いたM氏の友人二人もまじえて6人で「男の手料理」で酒宴となる。明日は天気になれば十勝岳に決めてお開きにする。
2月20日(金) 快晴
I氏に礼を述べて別れM氏をリーダーに5人で白銀荘を8時に出発。エゾアカマツやエゾクロマツの平坦な樹林帯をぬけて富良野川源流の荒涼とした河原へ出る。上流には泥流検知(感知)ワイヤーが張られ紺碧の空をバックに前十勝の噴煙が凄い。九条武子の歌碑,十勝岳避難小屋を左に見てグラウンド火口への広大な斜面を登る。
やがて純白の旭岳が見え遠くに札幌の手稲山も見えるとM氏が教えてくれる。それにしても今日の私の体調は最悪だ。北海道へ出発の直前に風邪を引き治りきらないまま来てしまった為だ。楽な登高なのに呼吸が速く苦しく吐き気さえする。乾君が気遣ってくれるが本人が頑張るしかないのでゆっくり登る。
グラウンド火口は平坦で野球場のグラウンドのようで十勝岳の全容が姿を現す。左手の広い尾根を経てコルに出て細かいウインドクラフト状の雪面を東南斜面に回り込んで十勝岳の山頂に立つ。
M氏の山座同定にみんなうなずきながら寒さを我慢して目で確認する。南に遠く日高の山並みも望まれ2月の北海道でこんな素晴らしい晴天に恵まれた事を山の神様に感謝して滑降の用意をする。
下りはM氏の独壇場で彼のスキー理論である深雪でも前に覆い被さるスタイルで豪快に滑って行く。本日の圧巻は前十勝のシュナイダースロープの滑降だった。少なくとも私以外の4人にとっては快適だったと思う。私はへとへとに疲れて白銀荘の地下の乾燥室から2階の自室にやっとの思いで戻り,その夜は気分が悪く夕食も摂らずにダウンしてしまった。
タイム:白銀荘8:00~グラウンド火口10:40~十勝岳12:25~12:50~白銀荘帰着15:30
2月21日(土) 雪
今日は天気が悪いので十勝岳温泉の凌雲閣まで車で上りヌッカクシ富良野川へ崖の様な急斜面を下って沢を渡って対岸の尾根を標高1500mまでラッセルして登るも五里霧中で登高を断念、尾根を忠実に滑り林道に出てバーデン上富良野へ下山白銀荘へ戻る。
タイム:白銀荘9:50~凌雲閣10:10~1500m地点11:20~バーデン上富良野12:50~白銀荘13:10
2月22日(日) 雪
体調も漸くよくなりかけたが天気は悪いので三段山に登って樹林帯のパウダーを楽しむ。今日は北見からこられたM氏の友人知人達も加わって賑やかだった。70才を超える方もおられたがガスと雪の中全員山頂からの滑降が出来てよかった。4日間お世話になったM氏と体調の悪かった私を気遣ってくれた乾君に感謝したい。
2月23日(月) 風雪
北海道の東海上で台風並に発達した低気圧の影響で飛行機が飛べず旭川にて沈殿、翌日の便にて帰宅する。