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八峰キレット大作戦 ２００５．５．２−３　　　Ｌ岡島　ＳＬ橘（記）　滝口　岩瀬　平松 　京都の八ｹ峰に続き、五竜岳〜鹿島槍の八峰キレット越えに挑戦することになりました。 　５／３（火）新車のエクストレイルでＪＲ西宮駅前夜２２時発、８時間かけて五竜遠見スキー場へ到着。二時間ほど仮眠し、テレキャビンの始発を待つ。８時半、テレキャビンに乗り、あっという間に標高２３００Ｍへ。見覚えのある尾根を五竜に向けて登る。遠見尾根はただ苦しいだけの単調な尾根だった。（鹿島槍北壁の景色だけが救い）　 　雪の斜面をヒイコラと登り切ると五竜山荘だった。　まだ時間は２時前だがテントを張り、ビールを飲み、ぜんざいやキムチ鍋を食べながら雄大な景色を眺めて過ごす。７時就寝。前夜の運転疲れかすぐに意識を失う。 　５／４（水）朝４時起床。雑炊を食し、５時３０分出発。五竜への登りはまた、ただ苦しいだけの道のりだった。頂上で仕事の都合で下山する平松さんを見送る。残った野郎達４人で鹿島槍へと続く稜線を目指す。見た感じは険しそうだが黒部側の斜面は完全に雪がなくアイゼンもほとんど必要ない。しかし鎖や梯子場はたびたび出てくるので緊張も必要だ。 　単独で昨晩強風のなかツエルトでガンバっていたおっさんと前後しながら進む。さて遂に八峰キレットに到着。鹿島側から来た２パーティの順番待ちだ。ここまではほとんど夏の歩きだったがここから突然ザイルが必要となる。単独のオッサンはザイルがなかったかのか分からないが引き返してしまったようだ。鹿島側からきた連中と情報交換してから我々がキレットの底へと懸垂下降を始める。底に降り立ってみると陰惨な雰囲気だ。 　一刻も早くここから脱したいと思う。高度を上げるにつれて雪も固くなり、アイゼンも必要となる。ひーふー言いながら鹿島槍北峰に到着。東尾根からやってくる登山者をカメラに収め、くつろぐ。一息を入れた後、南峰へと歩む。せっかく来たのだから、是非南峰のピークも踏んであげよう。そこからまた単調な道を冷池山荘まで歩く。山荘前でテントを張る。今夜の飯は昨夜のキムチ鍋からキムチを差し引いたものだったので少し寂しかった。翌日は爺岳から東尾根下山という案も出たが明後日の仕事も考え、赤岩尾根下山とする。 　５／５（木）おとなしく赤岩尾根を下山。神戸に帰ったのは１９時だった。 　NOTES: 　五竜〜唐松の縦走路もそうだが、あまり気分の高揚するルートではないと感じた。（ピークへと突き上げないからか） 　今回の行程は９割方アイゼンなしで歩行したが、厳冬期ならもう少しいじめてくれるルートになるかも知れない。それにしても鹿島から牛首尾根、そしてガンドウ尾根から遙かに偉容を聳える剣岳を目の当たりにし、完登した青谷、森のパーティには敬意を表さずにはいられない。二人の足跡を感じ取った後には、我々のトレースは少しながら空しさも感じた。 Home > 山行報告 >　八峰キレット大作戦