比良 堂満岳 北壁第一ルンゼ 中央稜 クライミング
山行日 | 2014年2月16日 |
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山域、ルート | 比良 堂満岳 北壁第一ルンゼ 中央稜 |
山行形態 | 厳冬期アルパインクライミング |
メンバー | T、A木×2 |
比良 堂満岳 北壁第一ルンゼ 中央稜 クライミング 山行記録
約20年ぶりくらいで堂満ルンゼ中央稜に取り付く。過去のイメージでは楽しい簡単な雪稜だと記憶していたが実際に行ってみるとやや渋かった。
前日は各地で大雪が降り、各地の高速道では通行止めなどが相次いでいる。
比良山方面は大丈夫かと心配になるが天候は日曜日には回復と言っているのでそれを期待して雪崩に心配しながら現地へ向かう。前夜23時にイン谷口に着いてみると思ったよりも雪が少ない。拍子抜けしたような感じで駐車場にテントをはり、小宴会して寝る。
翌6時起床。続々と朝発の車がやってきた。前夜発の面子にかけて、負ける訳にはいかないと大急ぎで準備をして出発する。7時30分。大谷口を過ぎて約1時間ほどで青ガレに到着。既に先行パーティが準備している。我々も準備をするうちにどんどん抜かされる。しかしトレースには期待する。前日の大雪にもかかわらず比良山の辺りには降っていないのか、雪も少なく、又よく締まっている。これなら雪崩の心配はなさそうだ。しばらく第一ルンゼを詰め、小さな氷瀑手前より左側の中央稜に入る。いきなり岩場が現れ既に先行者が8名ほど待機しているので我々も列に加わる。デパ地下などでも行列の出来ている店はたいてい美味しくて人気のある店なので今回ここで並ぶ事も我々に吉をもたらすであろう、、と良い方向へ思考を振り向けながら待機すること80分、やっとルートが空いた。長かった。
第一ルンゼ本谷に変更も考えたが折角なのでせめて第一の岩場だけでもと思い取り付く。結構難しい。一度下り、作戦を練る。正面の窪みにカムをねじ込むことを思いつき早速実行に移す。この正面のプロテクションのおかげで無事最初の難関を乗越す(A0)。これを過ぎると後は易しくなり、1P目を終了。2P目はいきなり大岩が立ちはだかり、これを左から巻き登って乗越す。ピンがほとんどなく、有ってもグラグラなので中間支点には気を使う。立木、岩角、岩溝、何でも使う。
左:中間のピッチ
右:2ピッチ目?
キャメロットの1,2,3番辺りがあれば有効だ。3P目は何となく雪稜を歩き、4P目も何となく乗越し、ルンゼの基部の様なところへ来た。ルンゼを立木を支点に上るとチムニー状になり、ピンが全くないので木にランナーを取りながらやや細かい凹角を前爪を頼りに乗り越すとどうやら登攀終了地点に到着した。15時。
結構時間を費やしているので右隣の第一ルンゼを下山する事も考えたがやや傾斜が急でメンバーの足にも不安を感じたので計画通り堂満頂上まで詰めて、そこから東稜道をエッチらオッちらとヘッドランプを頼りに降りることにする。
やっと頂上
堂満頂上16時発。雪の着いた一般道は歩きやすく90分程でイン谷口到着。ヘッデンは点けずに済んだ。17時40分駐車場着。まだ5,6台の車が停まっており、皆さん残業のようだった。
NOTES:
- 比良といえどもやはりバリエーションルートはダブルアックスで登った方が安全だ。(ハーケンの補強にハンマーが要った)
- より一層の耐寒訓練も必要か
- 基本的なバリエーションのロープワークの練習も必要あり(ピッチの切り方、セルフビレイ、ロープ残何m?、ビレイしながら栄養補給等)
- オーバー手袋には脱落防止用のゴム紐必須(当たり前ですが)
- 雪山ではやはり大きめのカラビナが使いやすい