御在所岳 中尾根 マルチピッチクライミング

山行日2015年9月20日
山域、ルート御在所岳 中尾根
山行形態マルチピッチクライミング
メンバーH野 U本 T(記)

御在所岳 中尾根 マルチピッチクライミング 山行記録

四半世紀前から気になっていた中尾根についに行く事にする。噂(?)によるとかなり難しいらしい(NP5級?)。当初4人の予定だったが、突如仕事のため一名欠席となり、3人パーティとなる。

前夜伊丹に集合し22時出発。御在所の藤内小屋入り口の駐車場には0時過ぎの到着。相変わらず暴やんが多い。夜中にも拘らず爆音を鳴らして行ったり来たりしてご苦労なこった。あまり御在所に足が向かないのはこういった雰囲気があるためかも知れない。藤内小屋まで行けば雰囲気は良いのだが。どうも里が近くて落ち着かない。テントを張ってしばらく酒盛りの後、2時過ぎに寝る。明け方、蛭の攻撃にあう。

翌6時起床。もう沢山の車が来て駐車場も賑やかい。8時出発、藤内小屋を経て一の壁出合いに9時過ぎ、そこから沢をつめ、一の壁を通って少し迷いながらルンゼを横断し中尾根取り付きに9時半頃に到着。天気はよいのだがここ中尾根は日当たりが悪く、一日中日陰で寒い。向かいの前尾根は燦燦と陽光を浴びて快適そうでそそられる。

出発時にわかったが私が家にクライミングシューズを忘れてきてしまい、5級のルートを運動靴で登る試練を神様から与えられる。果たして完登出来るのだろうか?

P4をH野君リードでスタート。前のパーティの男性がいきなり小墜落して肝をひらせられる。なんか前後のパーティは中高年が多くて安心ではあるが。P4の2ピッチは苦しいながらも運動靴でのフットジャムもきまり、なんとか越えられた。これなら行けると踏んだが甘かった。P4を上りきると懸垂1回でP3基部へ。P3でも前のパーティの女性トップが墜落し、カムで止まる。カムが外れたら大変だった。
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ここの1ピッチは上部が難しく、微妙な態勢を強いられる。見ていても皆登り方はバラバラだ。
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風穴をくぐるとピークに出て、そこから眼前に迫るP2の威容にびびらされながらP2基部に懸垂で降りる。P2が一番難しいらしいが、アブミに取り付いてみると久々の縄梯子にパワーを吸い取られる。アブミ最上段に立っても次の支点に手が届かず、足は運動靴で決まらず、ホウホウの体で何とか誤魔化しながら高度を上げる。しかし誤魔化しながらセカンドで登っても達成感がない。俺の靴はどこへ行った。。(家にあった)
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P2を2ピッチで越えるが最後のお握りと呼ばれる箇所もなかなかプレッシャーのかかる地形だ。最後は全アブミを駆使してピンを頼りに強引に登る。頂上からは懸垂支点を使って50mの懸垂でP2基部におり、そこから少し微妙な岩場をトラバースして、また懸垂支点を使って40mの懸垂でルンゼに下り、そこからは慎重に歩いて一の壁まで戻ってくる。(15時)

中尾根上のコルというコルは風の通り道で日陰と相まって大変寒かった。藤内小屋16時、駐車場は17時前だった。そこから湯ノ山温泉希望館に立ち寄り、登攀の疲れを癒し、反省会等をしてから帰神する。

NOTES:

  • 聞いていたとおり、中尾根はなかなか手ごわいルートだった。たしかに5級という感じだ。そこにNPでリードなのでH野君はお疲れ様でした。同じくらいのクラックが下部や上部に現れるので、カムは2セット携行しないとランナウトとなるので要注意。
  • リードするときは十分にNPの練習をしておかないと危ない。一日に2回も墜落に遭遇。有名だけど手強い感じでした。次回は是非クライミングシューズで登りたい。
  • U本君はトップとセカンド間の意思疎通の練習が課題。まだNPのリードは早かった!