屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走

山行日2015年11月3-5日
山域、ルート屋久島 宮之浦岳 永田岳
山行形態縦走
メンバー岡島×2

屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走 山行記録

11/3(火) 晴れ

白谷雲水峡9:00-大株歩道入口13:00-高塚小屋15:00

白谷雲水峡から縄文杉の間は屋久島の中でも人気があり、トレッキングツアーのグループが多く賑やかなルート。今日は晴れの得意日、文化の日。途中の太鼓岩から、宮之浦岳を始めとする奥岳を望むことができた。

高塚小屋は他に2パーティーの5人のみで広く使えた。ネズミに食料を荒らされないように注意が必要。

11/4(水) 晴れ時々曇り

高塚小屋5:00-焼野三叉路9:00-宮之浦岳9:30~10:00-永田岳11:30~12:00-鹿之沢小屋13:00

まっ暗なシャクナゲの密林をヘッドラ照らして出発する。夜中は星が出ていたので宮之浦岳頂上の展望を期待していたが、登るにつれて山の上は雲の中であることが明るくなるにつれて分かってくる。

宮之浦岳頂上でガスが晴れるのを念じながらしばらく待つが、とうとうガスは晴れなかった。永田岳に向かう笹原の途中で徐々にガスが上がり始め、巨岩がゴロゴロした永田岳が姿を現す。ボルダリングしたくなる岩が点在している。

永田岳頂上に着いた時には宮之浦岳の雲もほとんど無く、向かい側には大障子岳が峻立し、足下の源頭から永田川が流れ出て、白砂の永田浜まで続いている。見渡す東シナ海には噴煙のかかる口之永良部島が浮かぶ。
「神様のクボ」と呼ばれるキレットまで足を運び、念願がかなう。

二泊目の鹿之沢には、植物調査の若者が一週間寝泊りしていた。一日中観察ポイントを歩き回って日暮れ直前に小屋に帰って来て、翌日4時にまっ暗な中を出て行った。屋久島の自然を守るために、植生調査や歩道整備に大変な苦労がされている。小屋の便所のし尿も人手で担ぎ降ろして処理されており、屋久島の登山者増加に対して環境整備が追い付いていないようである。。

11/5(水) 晴れ

鹿之沢6:00-永田歩道入口14:00-永田集落15:00

このルートを登ってくる人は誰もいないと思っていたのだが、岳の辻で中学生くらいの男子3、4人を含む10人程のパーティーとすれ違う。この一行は麓の永田集落の「嶽詣り」であることが、下山して集落の人と挨拶したときに解った。男子たちは地元永田小学校の小学生たちで、春と秋の年二回集落の代表として永田岳の頂上の祠に参拝する伝統行事である。途絶えていた時期もあったが、屋久島の精神文化を守るために地元の篤志家が復活させたとのことである。集落の人々は嶽詣りの登頂を祈念し、下山を心待ちにし、無事下山を公民館で祝う、非常に重要な儀式であることが感じられた。

屋久島の人々が誇りとする嶽詣りに偶然にも出遭えたことを、貴重な体験として大切に心に留めておきたい。また、踏み跡の判りにくい山道を無事下山出来たことも、永田歩道を整備している嶽詣りの方々のお陰であると、大変あり難く感じた。

屋久島は長期休暇のレクリエーションとして計画した山登りであったが、森林、山、渓谷、海、動物、巨木、人々が織りなすスピリットと言うか何か神性なものを感じる登山であった。

屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走 山行写真

永田岳 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走永田岳

宮之浦岳 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走宮之浦岳

頂上から永田浜を見下ろす 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走頂上から永田浜を見下ろす

神様のクボ 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走神様のクボ

障子尾根と永田岳、右奥は宮之浦岳 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走障子尾根と永田岳、右奥は宮之浦岳

3本の幹が伸びた屋久杉 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走3本の幹が伸びた屋久杉

枝振りのよい樹 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走枝振りのよい樹

岩を覆うガジュマルの樹 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走岩を覆うガジュマルの樹

ヤッコソウ(ラフレシアの仲間) 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走ヤッコソウ(ラフレシアの仲間)

横川渓谷から永田岳を仰ぐ 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走横川渓谷から永田岳を仰ぐ

永田浜 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走永田浜

民宿の夕食、焼酎は三岳 屋久島 宮之浦岳 永田岳 縦走民宿の夕食、焼酎は三岳