大峰 前鬼川 沢登り 山行概要

山行日2016年7月17日
山域、ルート大峰 前鬼川
山行形態沢登り
メンバーTN UR本 T(記)

大峰 前鬼川 沢登り

梅雨も明けきらぬ不安定な天候状況の中、休みが合わせられるということで大峰沢登りへ出発する。現地で雨ならピークハントに変更ということで各メンバーに確認する。沢には行きたいが歩きのピークハントは嫌というメンバーも多く、参加メンバーが二転三転するが結局3名で行くことにする。

20時に伊丹を出発し、前鬼へは24時前に到着する。国道169は相変わらず猛スピードの車が多く、つられて分岐を見逃して暫く後戻りする。

ギターと合唱の宴のあと就寝3時。相変わらず夜中になってしまった。

翌7時起床。8時出発。駐車場から少し歩くと沢への降り口があり、思わず黒石谷へと遡行しそうになるが途中で気づき前鬼川へとUターンする。

30分ほどして前鬼川分岐に到着し、気合を入れ直して遡行を開始する。
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天気は曇りだが相変わらず水は美しい。透明度が半端ない。この綺麗さを見るだけでも来たかいがあるようなものだ。微妙に難しい大岩などをかわしながらしばし出てくる秀麗な美瀑と釜を愛でながらようやく大滝に到着。10時過ぎ。

ここは滝の左岸を低巻きしながら上部へ行こうとするが途中でロープが要るとの判断になり、やや手こずる。メンバー3名の思惑がバラバラなので意思疎通も捗らない。私も今日は半分歩きの積もりだったのでどうも気合も抜けていた。

とりあえずU君に上部まで登ってもらいロープをFiXし、後続2名が登る。

たったそれだけのことが妙に手間取った。さて、滝の上部落ち口に来てみるとやや水流が多く、ここを飛び越えるのは命がけとなるのでどこか巻きはないかと探すと左岸に下降用お助けひもが見えるので、そこを目指して小さく高巻くことにする。踏み後は明瞭。その後しばらく遡行すると通過できない滝が現れたので、右岸からロープを出して巻くことにする。Tリード。久々のリードで緊張する。

後続が来られるかと心配したが、取り越し苦労だった。その後も真っ青な前鬼サイダーブルーに感動しながら、時折思い出したように降る雨に追い立てられながら、思い出したように照る太陽に体を温めながら水垢離場に到着する。
大峰 前鬼川 遡行 沢登り 1469621163028大峰 前鬼川 遡行 沢登り 1469621342710大峰 前鬼川 遡行 沢登り 1469621205988大峰 前鬼川 遡行 沢登り 1469621195265

真夏なら水中にドボン大会になるところだが微妙に寒いので見学だけして通過する。

通過しながら前鬼宿坊への分岐道らしいところをこれかもしれんなあと思いながら通り過ぎてしまった。次第に大岩が急峻になり、なかなか乗越に手間取る。

約1名がどんどん先に行くので考える暇もない。ある程度遡行した、2段ジャンプ滝?のところで何となく詰めすぎていることを感じ、スマホGPSで確認しようとしたら、「飯ですか?」と惚けた質問。この状況がわかっていない様子だ。

反応の遅いスマホGPSを待つ間に5分間だけ沢の上部を偵察に行くように指示する。

GPSが現在地を補足と同時に斥候も帰ってきて、登りすぎていることを確認する。

14時30分。引き返しは時間を優先して右岸から踏み後を辿って悪場を巻く。各メンバーに絶対バラバラに行動しないように厳命して水垢離場へと戻ると、丁度後から登ってきた大学生パーティが休憩しているところだった。
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早速世間話をして登山道の情報を聞き出す。登ってきたときには気づかなかった赤テープが沢山目印としてあるではないか。自分の視野の狭さに反省する。或いはヒルの恐怖に怯えて、樹林帯の中へ入ることを躊躇したのが見落としの一因かもしれない。

暫く休憩してエネルギーをため込んでから、一気に前鬼宿坊へと駆け上がる。

ヒル君のおかげで血糖値が高いにも関わらず走るように阿闍梨峠まで達した。

そこからは下りで小1時間で宿坊に到着。ヒル君たちと記念写真などを撮りながら行動食を食べていると靴から沢山ナメクジのような生き物が出てきたので急いで駆除する。幸い各自出血はなかった。
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また小一時間をかけて16時頃、駐車場に戻り、前鬼の水で煎れたコーヒーなどを飲んで寛いでから神戸へ向かった。途中、津風呂湖温泉に立ち寄る。ひなびた温泉と料理で山里の雰囲気に浸ることができてなかなか良かった。

NOTES:

近年、個人主義も増えているとは思うが山に入ればパーティは運命共同体。
何も考えず突き進んでいれば日暮れも近づいたころ、幕営装備もないまま孔雀岳の見えるところまで来て、朝まで途方に暮れていたかもしれない。
繰り返しになるが、山では個人主義は捨てよう。自惚れや過信も遭難の誘導剤になる。やはり歩きが基本か。